好きになった理由

SS6の大阪公演まで、あと一週間を切った。私の好きなスーパージュニアと呼ばれるグループは、がたがた、みしみしとゆるやかに朽ち始めながら、今日も素晴らしいパフォーマンスをわたし達に披露してくれる。


この際だから、そんなスーパージュニア(すじゅ)をなぜ好きになったか、そもそもどうやってK-POPにハマったかを、忘れないためにここに書いておこうと思う。


2011年1月28日、私はその日、いつものようにMステを見ていた。当時私は高校二年生で、小学校の頃から好きだったKATーTUNに少しずつついていけなくなりながらも、CDが出れば買い、Mステに出れば録画しつつも生で見るという、一般的なジャニヲタの生活を送っていた。そしていつものようにKATーTUNを目当てにチャンネルを回し、二人の名前を見つけた。

それが東方神起との出会いだった。

私の親友は昔から東方神起が好きで、私にも好きになってよ、いい人たちだから、と勧めてくれていたけれど、私は韓流ってちょっと、と馬鹿にしていた。でも親友の好きなものなら、きっと彼女も今日見ているだろうし、週明けの話題にもなる。そう思ってそのまま見ることにした。
そう、彼らが活動休止後初めてMステで「Why?」を披露したこの放送である。


http://www.dailymotion.com/video/x1xairg_110128-m%E3%82%B9%E3%83%86_lifestyle

涙が出た。どばどば泣いた。

東方神起にあったことはなんとなくだけど知っていた。でも彼らがどんなに苦しんだか、活動休止の間どうなっていたかなんてもちろん知らなかった。だからこそ、突然目の当たりにした冒頭の、とてもじゃないけど「K-POPアイドル」なんて呼んじゃいけないような、重苦しくて強いものを秘めたあのダンスと、2人で硬く手を握って、一瞬、ほんの一瞬頷いたチャンミンの必死な顔がズドンと響いて心から離れなくなった。


放送が終わったあと、すぐ「東方神起」で検索して片っ端からMVをみた。画面をなぞって、この人がチャンミン、この人がジェジュン、と呟きながら涙を流した。遅かった、遅すぎた。きっとK-POPにハマった人全般に言えるだろうけど、自分がそれにハマった時の「なぜもっと早くにハマらなかったのか」という悔しさはどうにも形容し難い切なさと苦しさをはらんでいると思う。


それでも出来ることはある、と思い立ち、また片っ端からMVを見ていた。彼らの過去に触れるだけでも少し救われる気がして。あと、親友には土下座した。笑って許してくれた。その後、K-POPではじめてのライブとして友達とトンコンに行ったのはまた別の話である。

そして少し経った頃、とあるCMが気になり始めた。
SJの映像を使った、スカパー!のCMである。
ミスプルでおなじみの「Dance!」のシーンを使ったもので、その時の私には衝撃だった。か、かっこいい。その場では曲名がわからなくて、一日テレビに張り付いてやっと曲名がわかり、すぐさま検索してMVを見た。


お、多い。東方神起の比じゃないくらい多い。そして衣装で分かれてはいるもののみんな同じ顔に見える。でもかっこいい!
そんな風に何度も何度も見ていると、なんとなく特定の人が気になるようになった。そう、ぎゅである。その頃私が気になっていた同級生の男の子に似ていたので、勝手に「福岡くん」と名付けて彼の動きを追うようになった。ダンスではないソロのシーンも彼だけは見分けがつくようになった。
でも、彼ってほんとはなんて名前なんだろう。どんな性格なんだろう。それに、他の人のことも気になる。

こうして私は、メンバー紹介動画を飽きるほど見て、どのMVでも全員の見分けがつくようになる頃には立派なえるぷになっていた。人間いつ何が起こるかなんて本当にわからないなあと思った出来事である。

今の彼らは、いい意味でも悪い意味でも私が彼らを好きになった頃とは違う。少し大人になって、たくさんの賞を受賞して、悲しいこともいくつか経験してきた。
いままでこうやって盲目だとかなんだとか言われながらも応援してきたけれど、これからどうなるのかは私にはわからない。脱退、解散、熱愛、悲しいニュースは日に日に多くなって、今やメンバーとファンの関係はただの幸せな関係とは呼べなくなったグループもある。
けれども、彼らは私たちが愛し続け必要とし続ける限りなんらかの形でそこに存在し、そして私達はそんな彼らと幸せを共有することで明日も頑張れるし、未来を確かなものにすることができる。だからきっと、何年たってもえるぷで良かったなあなんてぶつぶつ言っていると思う。


好きになるきっかけは人それぞれ。私はこうだったけど、きっと一人一人違った形で彼らを知り、愛してきたと思う。いつか彼らとゆっくり話せたら、私はこうやってあなたを好きになったのよ、とゆっくりじっくり語りたい。とりあえず、そんな日が来るのはきっとまだまだ先なので、これからもコツコツお金を貯めて彼らの生活を底の底から支えていきたいと思う。

明日も明後日も、ニコニコ楽しそうなぎゅったんを愛せる世界でよかった!